HOME 世界のこども事情 出生率は高ければいいと思ってますか?

出生率は高ければいいと思ってますか?

出生率

日本や近隣アジアの国などでは、度々出生率の低さが問題になります。日本では支援制度を増やし、子供が増えるように必死になっています。一方、アフリカの出生率はアジア・ヨーロッパに比べてかなり高い数値です。

どうしてアフリカではこんなにたくさん子供が産まれているんでしょうか?調べてみると、出生率が高いのは手放しで喜べることではないようです。アフリカの出生率の高さには、悲しい裏事情がありました。

アフリカは出生率が高い

日本の2014年の出生率は1.42です。世界でも17番目に低い出生率となっています。比べて2014年の出生率第1位のニジェールは、7.59となっています。他にも出生率上位の国は、ソマリア、マリ、チャド、アンゴラなど、アフリカの国が占めます。アフリカでは5,6人子供がいることは珍しくないようです。逆に、出生率の低い国は、アジアとヨーロッパが多くなっています。

アフリカの出生率が高いのには、幼児の死亡率が高いこと、子供が労働力として必要なためなどの理由があります。アフリカでは学校へ行く子供は極一部の子に限られていて、2歳くらいでも仕事の手伝いを始めます。働き手として必要なため、小さいうちに死んでしまったら次の子供を産むことになります。死亡リスクが高いのをわかっているため、1人でも2人でも何とか生き残ってほしいという願いから、最初から多めに産む家庭も多くあります。少子化の日本から見ると羨ましい出生率ですが、裏には深刻な事情があったようです。

出生率1位のニジェール

出生率が1位のニジェールはどんな国なんでしょうか?ニジェールはアフリカ西部にある内陸国で、国土の多くがサハラ砂漠になっています。アフリカの中で治安がいい国の一つです。平和度は130位で、フィリピンやタイよりも上です。1人の女性が産む人数は平均7人と多く、外には子供がたくさん歩いています。ニジェール人は穏やかで親しみやすいと言われています。

しかし、ニジェール最貧国の一つでもあり、経済的にとても厳しい場所です。5歳未満の子供の死亡率が世界で13番目に高く、1000人中167人が死亡しています。日本の場合は1000人に4人の割合です。比べてみると、死亡する確率の高さがわかります。そして、5歳未満の子供の43%が栄養不良に苦しみ、50%が栄養不良により死亡しています。他にも、マラリアや下痢、感性症などの死亡原因があります。一日1.25ドル以下で生活する国民が全体の44%を占めます。子供にとって生きるのに厳しい環境のようです。

先進国になると出生率が下がる?

出生率ランキングの低い国には先進国が多くなっています。先進国になると、ほぼ必ず少子化が起こるようです。なぜ先進国では出生率が下がるのかというと、たくさんの子供より1人か2人の子供にたくさんお金をかけたい人が多くなることが原因のようです。

発展途上国では、子供に教育を受けさせることが少なく、小さいうちから労働力として扱います。ですが、先進国の場合、将来高い所得を得られるように、教育に多額のお金をかけます。1人の子供を大学まで出した場合、総額で2000万円以上かかることになります。先進国になるほど、子供を簡単に増やせない、または増やさなくていいと考える状態になるようです。

子供がたくさん生まれて若い人の人口が増えると、活気にあふれて国の将来に安心感を持てます。ですが、子供に教育をたくさん受けさせてあげようとしたり、手をかけようとするほどお金が必要になります。教育だけでなく、食料の問題もあって、アフリカでは子供がたくさんいる家庭では、満足に子供の食料を確保できないことに悩んでいるところもあります。

2015年に、日本の出生率は1.46となり、二年ぶりに0.04上昇しました。上がり方は少しずつですが、あまり子供がたくさん増えると家庭の経済的な負担が大きくなってしまいます。出生率を上げるには、現在のように、支援制度の充実や女性の働きやすい環境などの改善を、地道に続けていくしかないのかもしれません。