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プーチン大統領による変わった子育て支援

プーチン大統領

ロシアは昔、日本以上に少子化が深刻でした。ですが、現在は解決しつつあります。日本が何年も悩み続けている少子化問題を、なぜロシアは改善することができたんでしょうか? 調べてみたところ、ロシアでは2006年から変わった政策を行っていたことがわかりました。

進む人口減少

ソ連が崩壊してから、国内の混乱や、経済的理由により出産をしない夫婦が増え、出生率は低下していきました。子供が増えないことに加え、アルコール中毒での寿命の短縮や、自殺率の高さも相まって年間70万人というすさまじいスピードで人口減少が進んでいきました。

ソ連時代は200万人を超えていた出生数は121万人にまで落ち、ロシアが滅びるのではないかと心配する学者がたくさんいたほどです。そんなロシアですが、1999年には1.17と超少子化社会だったのが、2013年になると1.7にまで回復しています。死亡率が減ったことも相まって、人口は自然増の傾向にあるようです。

ロシア政府のとった対策

2006年、当時のプーチン大統領は、ある制度を取り入れて高い効果を生みました。それが、「母親資本」という制度です。これは子供を二人産んだ家族は、大金がもらえるという制度です。2015年度の金額は45万ルーブル。日本円だと90万円くらいです。二人産むと90万円というと少ないように感じますが、ロシアでの90万円は地方の家を一軒買えてしまうくらいの金額です。それだけもらえるなら、お金がないから一人でいいと思っていた人でも産みたくなるかもしれません。ロシア政府はかなり思い切った額を保証したと感じます。

ただし、母親資本でもらうお金は用途が決まっています。住宅関係、教育関係、労働年金の積み立て部分の保険料に限り使用できることになっています。用途は制限されていても、お金が原因で子供を産むのをためらっている人にはありがたい制度なのではないでしょうか。

他にも充実しているロシアの子育て支援

ロシアの幼稚園や保育園は日本よりずっと充実しています。日本の幼稚園は朝の9時から3時くらいまでのところが多いですが、ロシアでは朝の8時から夕方6時くらいまでずっと面倒を見てくれます。また、子供の受け入れ数が圧倒的に多いのもロシアです。日本では待機児童が現在でも問題になっていますが、ロシアではほとんどありません。また、料金の面でも違いがあります。ロシアの幼稚園は、子供を預けること自体にお金はかからず、給食代として一日数百円かかるだけなのです。一ヶ月の料金は1万円行かないことが多く、日本に比べてかなり負担は少ないようです。

一方、日本の平均は、授業料だけでも私立の幼稚園では20272円、公立でも6207円かかります。これに加えて給食費なども払うことになります。預かってくれる時間が短かったら働くのが難しい上、月謝も高いため、子供を産めない人や一人しか産みたくない人がが増えるのも仕方ない気がします。

日本ではもう何年も少子化が問題視されていて、なかなか解決できる問題ではないように思えてしまいます。ですが、以前には日本よりさらに厳しい状態から回復した国もあったことがわかりました。日本もロシアのように思い切った政策を打ち出せば、少子化を解決することは可能なのかもしれません。大金を渡して支援するのは財源の問題で難しかったとしても、幼稚園の月謝が安くなったり、預かってもらえる時間が長くなったりするだけで助かる人は大勢いるはずです。